「同じくらいの点数なのに、隣の中学の子のほうが内申が高いんです」

「うちの中学校、内申が取りにくいって聞くけど本当ですか?」

「このままだと、高校受験で損をしませんか?」

川崎市の中学生の保護者の方から、みやうち塾でも本当によくいただくご相談です。

結論からお伝えします。

中学校によって、内申の取りやすさに差があるのは事実です。
ただ、神奈川県の入試には「内申が取りにくい学校の子」でも戦える仕組みがあります。

大事なのは、「うちの学校は厳しいから仕方ない」とあきらめることでも、学校に不満をぶつけることでもありません。

この記事では、内申が取りにくい中学校の特徴、自分の学校が厳しいかどうかを確かめる方法、そして内申で不利なときに損をしない高校選びと対策を、川崎市周辺の高校の2027年度選考基準を使って解説します。

そもそも神奈川県は「内申が取りにくい県」

学校ごとの差の前に、知っておいてほしいことがあります。

神奈川県は、1都3県の中でも内申が取りにくい県だといわれています。

湘南ゼミナールが2026年に紹介したデータでは、中2の時点で模試の偏差値が60ある生徒のうち、英語で「5」を取れていた割合は次のとおりでした。

都県 偏差値60の生徒が英語で「5」を取れた割合
東京都 89%
千葉県 85%
埼玉県 83%
神奈川県 54%

同じくらいの学力でも、神奈川県では2人に1人しか「5」がついていない計算です。

同じデータでは、県内でも市によって差があることが紹介されています。偏差値56の生徒の5教科の内申(25点満点)は、海老名市で平均24.0点、横浜市で20.9点、藤沢市で19.3点でした。

つまり、「内申が取りにくい」と感じているのは、あなたのお子さんだけではありません。

※出典:湘南ゼミナールの調査(2026年5月 神奈川新聞掲載、神奈川県の高校受験ニュースより)。サンプルは神奈川県東部が中心です。

内申が取りにくい中学校の特徴

今の通知表は「絶対評価」です。本来は、学校が違っても同じ基準でつけるのが建前です。

それでも、実際には学校ごとに取りやすさの差が出ます。指導の現場で感じる、取りにくくなりやすい学校の特徴は次の4つです。

① 定期テストが難しく、平均点が低い

テストが難しい学校では、「5」に必要な点数のラインが高くなりがちです。平均点が50点台のテストで90点を取り続けるのは、上位の生徒でも簡単ではありません。

② 学力の高い生徒が多い

絶対評価とはいえ、上位層が厚い学校では、テストの難易度や評価の基準が自然と上がりやすくなります。中学受験をする家庭が多い地域や、塾に通う生徒が多い学校でよく聞く話です。

③ 提出物やレポートの基準が細かい

「出せばOK」ではなく、内容まで細かく見る学校もあります。特に「主体的に学習に取り組む態度」の観点で、振り返りの書き方やレポートの深さを求められると、テストの点が良くても評定が伸びにくくなります。

④ 定期テストが少なく、1回の比重が大きい

最近は、定期テストの回数を減らして単元テストに切り替える中学校も出てきています。テストの回数が少ないと、1回のつまずきがそのまま評定に響きやすくなります。

ここで一つ、誤解のないようにお伝えしたいことがあります。

内申が取りにくい学校は、「先生が意地悪」「不公平な学校」というわけではありません。基準が高い分、その学校で「5」を取れる力は、入試本番でもしっかり通用します。見方を変えれば、実力がつきやすい環境でもあるんです。

「うちの学校は取りにくい?」を確かめる3つの方法

ネットの口コミで「◯◯中は内申が厳しい」と書かれていても、根拠がはっきりしないことがほとんどです。学校ごとの評定の分布は、現在は県のホームページでも公開されていません。

口コミより確かなのは、お子さん自身のデータで判断することです。

① 模試の偏差値と内申を比べる

一番わかりやすいのがこの方法です。

全県模試などの外部模試は、学校に関係なく同じ問題で受けるテストです。模試の偏差値は高いのに内申が伸びていない場合は、学校の基準が厳しいか、テスト以外の観点で取りこぼしている可能性があります。

② 定期テストの点数と評定を並べてみる

中1からの定期テストの点数と通知表を、教科ごとに並べてみてください。「85点以上なのに4」という教科が多いなら、その学校では5のラインがかなり高いと考えられます。

③ 三者面談で「観点別の評価」を聞く

通知表には、評定(5段階)だけでなく観点ごとの評価(A・B・C)がついています。どの観点がBなのかを確認し、「何ができればAになりますか?」と先生に具体的に聞いてみてください。学校によっては、学年だよりなどで評定の分布を知らせていることもあります。

内申で不利な子が損をしない高校選び

ここが一番お伝えしたいところです。

神奈川県の公立高校は、内申と学力検査(入試当日の5教科)の比率を学校ごとに決めています。内申が取りにくい学校の子ほど、この比率を見て志望校を考えるべきです。

川崎市周辺の高校の比率(2027年度入試)

高校 内申:学力検査:特色検査 タイプ
横浜翠嵐 3:7:3 当日点重視
柏陽 3:7:2 当日点重視
多摩 4:6:2 やや当日点重視
川和 4:6:1 やや当日点重視
橘(普通科) 4:6:2 やや当日点重視
住吉 4:6:なし やや当日点重視
新城 5:5:なし バランス型
高津 5:5:なし バランス型

※第1次選考の比率です。最新の選考基準は、神奈川県教育委員会の発表で必ずご確認ください。

内申が10点低いと、当日何点で取り返せる?

内申点(135点満点)の10点は、中3の通知表でいうと5教科分、「4」が「3」になっているくらいの差です。

この10点を入試当日の5教科(500点満点)で取り返すには、何点必要か。比率ごとに計算しました。

内申:学力検査 内申10点の差を取り返すのに必要な当日点
3:7(翠嵐・柏陽など) 約16点
4:6(多摩・橘・住吉など) 約25点
5:5(新城・高津など) 約37点

同じ「内申10点の差」でも、3:7の高校なら当日16点で追いつけるのに対し、5:5の高校では37点が必要です。

内申が取りにくい学校に通っていて、模試では力が出せている。そんなお子さんなら、当日点の比率が高い高校は、むしろ狙い目になります。

定員の1割は「評定を使わない」枠がある

あまり知られていませんが、神奈川県の公立高校入試には第2次選考があります。

第1次選考で定員の約9割が決まったあと、残りの約1割を決めるのが第2次選考です。ここでは、通知表の評定(5段階の数字)は使われません。学力検査と、調査書の「主体的に学習に取り組む態度」の評価で判断されます。

内申で少し届かなくても、当日点が取れれば合格の可能性は残る。この仕組みを知っているだけで、志望校の考え方が変わります。

内申が取りにくい学校で、内申を取りにいく方法

もちろん、内申をあきらめる必要はありません。厳しい学校だからこそ効く、取り方があります。

「5のライン」を具体的な点数で知る

その学校、その先生の教科で、何点取れば「5」に届くのか。先輩や塾、これまでの自分のテストの結果から、できるだけ具体的な点数で把握してください。目標がぼんやりしたまま勉強するのと、「数学は90点」と決めて勉強するのとでは、仕上がりがまったく違います。

「態度」の観点はAを取りにいく

テストの点で差をつけにくい学校ほど、「主体的に学習に取り組む態度」の観点が効いてきます。提出物を期限前に仕上げる、振り返りシートに「何がわかって、何がまだわからないか」を具体的に書く。地味ですが、厳しい学校ほどここを見ています。

内申と並行して、当日点の準備を進める

内申が取りにくい学校の子にとって、当日点は最大の武器です。定期テスト対策だけで終わらせず、中1・中2の内容の復習も早めに始めておくと、受験校の選択肢が一気に広がります。

私立の併願基準は早めに確認する

私立高校の併願優遇は、内申の基準で決まることが多いです。内申が取りにくい学校に通っている場合、思っていた私立に届かないことがあります。基準は学校ごとに違うので、中3の夏までには候補校の基準を確認しておきましょう。

よくあるご質問

Q. 川崎市で内申が取りにくい中学校はどこですか?

学校ごとの評定の分布は現在公開されていないため、「この学校が取りにくい」と根拠をもって言い切ることはできません。ネットの口コミも、先生の異動や学年によって状況が変わります。大切なのは学校名ではなく、お子さんの模試の結果と内申のズレを見ることです。

Q. 内申が取りにくい学校だと、高校受験は不利ですか?

内申の比率が高い高校では、不利になることはあります。ただ、当日点の比率が高い高校や第2次選考もあるので、志望校の選び方と当日点の準備次第で十分に取り返せます。

Q. 中1・中2のうちから気にしたほうがいいですか?

はい。神奈川県の内申は中2の学年末から入試に使われます。中1のうちに「この学校で5を取るには何が必要か」をつかんでおくと、中2・中3で慌てずに済みます。くわしくは「神奈川県の高校受験、“内申ゲー”すぎる問題」でも解説しています。

みやうち塾が、内申で悩む中学生に選ばれる理由

近くの中学校の定期テスト対策をしている

みやうち塾には、宮内中・西中原中をはじめ、近隣の中学校の生徒が通っています。学校ごとのテストの傾向や提出物の特徴をふまえて対策できるのは、地域の塾ならではの強みです。

模試で「学校の外での実力」を確かめられる

全県模試を定期的に受けることで、内申だけでは見えない本当の実力がわかります。内申と模試の両方を見て、お子さんに合った志望校の戦略を一緒に考えます。

通い放題で、内申対策と当日点対策を両立

定期テスト前は毎日来て内申対策、ふだんは中1・中2の復習で当日点対策。通い放題だから、どちらかをあきらめる必要がありません。

まとめ:内申が取りにくい学校でも、戦い方はある

  • 神奈川県は1都3県の中でも内申が取りにくい県。学校ごとの差もある
  • 取りにくいかどうかは、口コミではなく模試の偏差値と内申のズレで確かめる
  • 内申10点の差は、3:7の高校なら当日約16点、5:5なら約37点で取り返せる
  • 第2次選考(定員の約1割)では、通知表の評定は使われない
  • 「5のライン」と「態度の観点」を押さえれば、厳しい学校でも内申は上げられる

「うちの子の内申は、学校のせいなのか、取り方の問題なのか」

そこがわかるだけでも、やるべきことははっきりします。通知表と模試の結果をお持ちいただければ、みやうち塾で一緒に整理します。

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